文章を書くことに苦手意識を持っている方って結構多いと思うんです。筆者も小学生の頃の読書感想文とか原稿用紙をどう埋めるか考えるのが大変でした。
しかし、自衛官の採用試験では小論文や作文が課題として出され、避けては通れません。
そこで今回の記事では、自衛官採用試験における小論文の対策方法を詳しく解説していきます。
この記事を読めば小論文でとりあえずどんなことを書けば良いのかが分かるようになりますので、ぜひ最後までご覧ください。
この記事で分かること
自衛官採用試験で課される小論文の対策はどうすれば良いのか
自衛官採用試験の小論文とは
一般幹部候補生採用試験では小論文の文章を書かせる問題が課されます。
幹部候補生の小論文試験では、2つのテーマが出題されるので、そのうち好きな方を1つ選んで812字以内で論文を書きます。
用紙は横書きのタイプで、鉛筆またはシャープペンシルを使用して記述します。
小論文は「与えられたテーマの理解度」「常識的な知識」「文章力」「どんな考え方をするのか」を論文により判断するものとなっているようです。
小論文のテーマ
先述したように、テーマは2つのテーマが与えられます。
だいたいは国内外で話題になっている事象が出題されます。筆者が受験した当時は1つは自衛隊に関連すること(例:防空識別圏について など)、もう1つはもう少し幅広く国の政策や環境問題などが提示されていましたが、最近ではコアな自衛隊に関する出題はされず、2つとも一般教養の域のテーマが課されているようです。
それでも領土問題や近隣諸国の日本に影響のありそうな政策など、自衛隊の任務や防衛政策に関連付けられそうなテーマが出題されているので、対策はしやすいかもしれません。
小論文の評価方法
一般幹部候補生採用試験では二次試験で小論文が課されます。
制限時間は60分で約800字を書くことになります。びっちり最後まで埋めることが理想ですが、最低でも8割程度は書くようにしましょう。
評価方法は公表されていませんが、以下のような項目が対象になると考えられています。
- 全体の評価(文章量)
- 内容(課題の意味を捉えられているか、自分なりに掘り下げているか)
- 構成(論旨が一貫しているか)
- 表現力(分かりやすいか)
- 文字(用字用語は正しいか、誤字脱字は無いか)
小論文の対策方法
広報官から過去問を貰おう
各都道府県に存在している、自衛官募集の窓口となっている地方協力本部(通称:地本)には、受験者からのアンケートで収集した過去問のデータが蓄積されています。
それは一般教養の択一試験だけではなく、小論文試験についても同様です。
ですので、まずは担当の広報官に受験する採用区分の小論文試験の過去問が欲しいと伝えてみましょう。
さらに問題だけではなく、実際の小論文用紙に似せた練習用紙も配布していたりするので、合わせて聞いてみると良いと思います。
最近では自衛官募集ホームページで過去の小論文試験の過去問と用紙を配布していますのでこちらを活用するのも良いと思います。
小論文の書き方
小論文はテーマに関する知識や事実関係だけを書くものではなく、自らの意見も書きます。一般的なパターンとして、与えられたテーマに含まれる問題点を指摘し、その解決策を提示するとともに、それをすることによってどのような展望が望めるかを書かせるというかたちがあるようです。
全体の構成としては序論、本論、結論の3部構成で書きます。
序論
5~6行程度。
テーマに含まれる問題を提起します。問題点を具体的にするため、ニュースの報道などを使用すると良いです。
本論
17行~19行程度。
本論が一番ボリュームを求められる箇所で、自分の意見も記述します。
問題を解決するための具体的な対策を提示します。ただし、注意点としてぶっ飛んだ発想を求められているわけではないので、あくまで常識的な範囲内での解決策を書きましょう。
結論
5~6行程度。
序論で提起した問題と本論で書いた解決策をまとめます。
問題解決の必要性を強調し、本論で提示した解決策で問題が解消されればこうなるという見通しを書くのが理想です。文字数が足りない場合には、読み手に訴えたいことを、表現を少し変えてもう一度記述すると、行数を稼ぐことが出来るかと思います。
広報官に添削してもらおう
無事に論文が書けたら広報官に添削をしてもらいましょう。
自分では良く書けたと思っても見逃している点があるかもしれません。自分の意見を述べているつもりが事実関係の羅列だけで終わっていたりするということがあります。
独学でもうまくやる人はいますが、結局評価をするのは試験官ですから、他人に見てもらうというのは結構大事だったりします。
書くための知識が足りないと感じたら
お題に対する知識の引き出しが少なくてマスが埋められないとお悩みの方はこの節を参考にしてみてください。
小論文のテーマでも書いた通り、テーマに選ばれるのは受験をする年までの数年で話題になっているようなことです。
なので、まず一番効果的なのが、ネットや新聞、テレビなどで普段のニュースを意識して取り入れること。筆者は特に国際関係や安全保障関連のニュースは毎日確認するようにしていました。
大抵の場合、1日だけの報道で終わることなく、断続的であっても数日は関連する記事が出てくるので、ストーリー仕立ての読み物のように捉えると頭に入ってきやすいと思います。
ニュースを追っていく中で、分からない言葉が出てきたら都度調べておくことも大切です。ニュースの理解が深まり、知識が定着しやすくなると思います。
まとめ
今回は自衛官採用試験の小論文の対策方法について解説してきました。
どう書いたら良いかさっぱり分からないという方は一つの方法として参考にしていただけたら幸いです。
- 広報官から過去問を貰おう
- 形式に沿って文章を組み立てて書いてみよう
- 広報官に添削してもらおう
- 知識が足りないと思ったらニュースで補完しよう
正直、地本によってはもっと詳しい対策方法を教えてもらえると思いますのであくまで初心者向けということでご勘弁いただければと思います。
その他、筆記試験や口述試験(面接)について知りたい方はこちらの記事もご覧ください↓
それではまたよろしくお願いします。
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